かつて「大鷲」と呼ばれた名飛空挺乗り、マルヴェスタ・オストリッチの傍系にあたる青年。「大鷲の系譜」と呼ばれたその血筋からか当然のように軍役による徴兵で空挺部隊に配属されたが、彼は空を駆けることにはあまり興味はなく、飛空挺整備士となることを選んだ。彼が整備士として乗り込んだのは試験艇。より速く、より安定した飛行を可能にするために風や燃料、翼の角度などを研究して実験して記録する。それが任務だ。飛空挺を駆ることには興味はなかったが、飛空挺の構造に大いに興味を惹かれていた彼にとってそれはありがたい配属で、短期間でメカニックとして沢山のことを学んだ。
が、そんな充実した生活も長くは続かなかった。試験艇が突然の嵐に巻き込まれて墜落したのだ。事故である。試験艇は大破、乗組員はほとんどが生死不明の行方不明、運よく生き残って救助された彼も右足を失った。右足には義足を入れ再び歩けるようにはなったはいいものの、件の事故で彼はすっかり自信をなくし、空に対して恐怖感を抱き始めてしまう。リハビリも終わり仕事に復帰する頃丁度軍役が切れるのを幸いに空挺を辞めようかとも考えた。しかし、迷いながらも諦めてしまえば取り返しのつかないことになるような…。そんな気持ちが彼を何とか留まらせていた。それから数ヶ月、あれ以来地上の整備士として細々と仕事をしていたそんな彼の元に一人の人間が尋ねてきた。名はセセナ。マルヴェスタの孫で自分の甥だと言う。事故で家族を失い天涯孤独となったセセナの後見者の名義が自分になっていたため尋ねてきたと言うのだ。いつの間に…(笑)セセナは今年16歳で徴兵され、やはり空挺部隊に入るのだと言う。叔父さんがいて心強いなあと目を輝かせるセセナをなんとなく放って置けず辞める機会を逃し、彼は整備士として、後見人として、再び空に挑むことになる。
基本的にはいまどきの(?)若者だが、やや臆病と取れる一面も。しかし意地っ張りで自分の弱みをなかなか人に見せようとせず「これはビビってんじゃなくて慎重派としての意見なんだ」とは言うものの、腰が引けてるのは結構バレバレだったりする(笑)技術は確かでただのビビリではないハズなのだが、プレッシャーに弱かったり、本番に弱かったり、押しに弱かったり。
- セセナが甥(本当は姪)
- ポエットが幼馴染